日本では、結婚に関するルールは民法によって定められており、近親者との結婚には一定の制限があります。しかし、「いとこ同士の結婚」に関してはどうでしょうか?。
この記事では、**いとこ結婚(従兄弟婚)**が日本で法律的に認められているか、どのような手続きが必要か、また注意すべき点などを詳しくご紹介します。
いとこ結婚は法律上認められている?
結論から言うと、日本の法律ではいとこ同士の結婚は認められています。
民法第734条では「直系血族および三親等内の傍系血族の間では、婚姻することができない」と定められています。しかし、「いとこ」は四親等の傍系血族にあたるため、この制限には該当しません。
つまり、いとこ同士であれば法律上は問題なく結婚が可能です。

必要な手続きについて
いとこ結婚であっても、手続きは一般的な婚姻と同様です。
● 提出する書類
- 婚姻届(証人2名の署名・押印が必要)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 戸籍謄本(本籍地以外に提出する場合)
● 提出先
- どちらかの本籍地、または居住地の市区町村役所
● 手続きの注意点
- いとこであることによって、特別な書類や許可は不要。
- 市役所で戸籍を確認されることはありますが、法律的には問題ありません。
いとこ結婚のメリットとデメリット
● メリット
- 小さい頃から知っているため、性格や価値観を把握しやすい
- 家族間の関係が構築しやすい
- 過去の背景が理解し合える
● デメリット・注意点
- 遺伝的リスク:親等が近いため、子どもが生まれる際に遺伝性疾患のリスクがやや高まる可能性があります。
- 親族間の関係:結婚後も親戚付き合いが続くため、トラブル時に複雑になりやすい。
- 周囲からの偏見:一般的ではないため、周囲に驚かれることも。
医学的観点からの注意点
いとこ同士の子どもに対して、遺伝病の発症率が一般より若干高くなる可能性があると言われています。
厚生労働省によると、日本ではいとこ結婚による出生児のリスク増加はごくわずかであり、専門医のカウンセリングを受けることで対策が可能です。
周囲の理解も大切
いとこ結婚は法的には認められていても、世間的には少数派であるため、両親や親戚からの理解を得ることが重要です。特に、家族間の関係が近いため感情的になりやすく、反対意見が出ることもあります。結婚前に丁寧に説明し、信頼関係を築いておくことが円満な関係を維持するカギとなります。
海外との比較
日本ではいとこ婚は合法ですが、国によっては違法とされるケースもあります。例えば、アメリカの一部の州ではいとこ婚は禁止されており、結婚できない州も存在します。一方、中東や南アジアの国々ではいとこ婚が一般的な地域もあります。
ヒントと推奨事項
結婚は許可されるがリスクあり
いとこ同士の結婚は、日本では民法上認められた合法的な婚姻形態です。特別な手続きや制限もなく、通常の婚姻届を提出することで成立します。ただし、遺伝的なリスクや親族間の関係性、社会的な視線などに対する配慮が必要です。
結婚は当人同士だけでなく、家族や周囲の人々との関係性も含めた「人生の大きな決断」です。必要に応じて医師や専門家、行政窓口に相談しながら、慎重に判断しましょう。
以下に、役に立つと思われる情報源へのリンクをいくつか示します。