神前式 | kekkontetsuzuki.com

結婚式にはさまざまなスタイルがありますが、日本の伝統を大切にしたいと考えるカップルに人気なのが「神前式（しんぜんしき）」です。厳かな雰囲気の中、神社で神々に結婚を報告し、夫婦としての契りを交わすこの儀式は、静けさと格式に満ちた特別なひとときとなります。

本記事では、神前式とは何か、その流れや魅力、費用や注意点などをわかりやすく解説します。和の文化を感じながら、心に残る結婚式を挙げたい方におすすめの内容です。

神前式とは何か？

**神前式（しんぜんしき）**とは、神社の神殿で日本の神々に結婚を報告し、夫婦の契りを交わす伝統的な結婚式の形式です。一般には「神前結婚式」とも呼ばれています。

この形式は、1900年（明治33年）に大正天皇（当時皇太子）の結婚式が皇居内の賢所（かしこどころ）で神前にて行われたことをきっかけに広まり、現在では神社だけでなく、一部のホテルや結婚式場でも神前式が行われるようになりました。

神前式は、厳かな雰囲気の中で一つひとつの所作が丁寧に行われます。以下が一般的な式の流れです：

神職や巫女に先導され、新郎新婦と親族が列をなして神殿へと進みます。雅楽の演奏が流れ、厳かな雰囲気に包まれます。

神職が「祓詞（はらえことば）」を唱え、参列者全員を清めます。これにより、心身の穢れを払います。

神職が神々に向かって、二人の結婚を報告し、末永い幸せと家庭円満を祈願します。

新郎新婦が交互に三三九度でお神酒を飲み交わし、夫婦の契りを結びます。これは「契りを結ぶ」象徴的な儀式です。

新郎新婦が神前にて誓いの言葉を述べ、夫婦としての責任と決意を神々に表明します。

新郎新婦が神前に玉串（榊の枝）を捧げ、深く一礼します。家族代表や親族も拝礼することが一般的です。

両家の親族がお神酒を交わし、親族としての結びつきを確認する時間です。

神前式は、着物や袴、白無垢や色打掛といった和装で行われ、日本の伝統文化を肌で感じることができます。

キリスト教式や人前式が「個人と個人の結びつき」を重視するのに対し、神前結婚式は「家と家の結びつき」を強調します。

神社の神聖な空間と雅楽の音色が織り成す神秘的で厳粛な雰囲気は、他のスタイルにはない魅力です。

結婚式を挙げた神社は、安産祈願や七五三、お宮参りなど、人生の節目ごとに再訪する「心の拠り所」となるケースが多いです。

式場や神社によって異なりますが、一般的には以下のような費用が発生します：

ホテルや結婚式場内の神殿を使用する場合は、プランに含まれていることもあります。

近年では、伝統を守りつつも現代風にアレンジした神前式も人気です。たとえば、白無垢からドレスへのお色直しや、神前式のあとに人前式を取り入れるカップルも増えています。

また、外国人観光客向けに体験型の神前式を行う神社もあり、日本の伝統文化を世界へ発信する手段としても注目されています。

神前式を挙げるには神社の選定が大切です。伝統的な神社やアクセスが良い場所を選ぶと、ゲストにも便利で感動的な式になります。また、神前式に適した施設や設備が整っている神社を選ぶと安心です。

和装や白無垢、紋付き袴など、神前式に適した衣装を事前に選んで準備することが重要です。衣装の試着を行い、フィッティングを確認することで当日の安心感を得られます。

神前式は仏式の結婚式とは異なり、神社で神々に誓いを立てる儀式です。仏式とは別の儀礼が必要となりますので、事前に式の内容や流れをしっかりと理解しておきましょう。

神前式は格式が高いため、ゲストの服装にも配慮が必要です。女性には和装の振袖や訪問着、男性にはスーツが適しています。招待状で服装の詳細を伝えることが大切です。

神前式には会場費、衣装、撮影、披露宴などの費用がかかります。事前に予算を設定し、必要な費用を明確にしておくことが、結婚式の準備をスムーズに進めるために大切です。

神前式とは、日本の神々に結婚を報告し、感謝と誓いを表す厳粛な結婚式の形式です。伝統や家族の絆を大切にするカップルにとって、非常に意義深い選択肢といえるでしょう。衣装や儀式の意味を学びながら、人生の大切な門出を日本らしいかたちで迎えることができるのが、神前結婚式の最大の魅力です。